2019年09月

社会人ラグビーの現状を題材にしたTBS日曜劇場「ノーサイド・ゲーム」が15日に最終回を迎える。ラグビーW杯日本開催にあわせる形で「構想3年」という丁寧な作りに反響は大きかった。ドラマでは、大手自動車メーカー『トキワ自動車』のラグビーチーム「アストロズ」が「年間14億円」の運営費を全額会社から受けている設定。この資金がなければ、いくらいい成績を収めようが来季、部は存在しないという企業スポーツチームの十字架もはっきりと描かれた。

ラグビーのルール 初心者でもW杯を楽しめる10のポイント

「運営費の数字はその通りです」。

こう話すのは、自身もラグビートップリーグの強豪、サントリーサンゴリアスのゼネラルマネジャー(GM)、トップリーグCOOや日本協会理事を歴任した稲垣純一氏だ。その内訳について、こう明かす。

「その多くが人件費です。ほかに遠征費や合宿費も入ってきます。私がGMをしていたチームは45人中、35人が社員選手やスタッフで、そこにプロ契約選手が加わった。社員選手やスタッフに対して払っていたお金、つまり会社が払う給与の総額が大体3億円だったと思います。もし、プロ契約選手だけであれば、運営費の総額は11億円ぐらいにおさまっていたと記憶しています」

日本の社会人ラグビーはトップリーグの名のもと、全国16チームでNO・1争う。チームを支えるのはサントリーを筆頭にトヨタ自動車やパナソニックなど。日本の冠たる一流企業が「親会社」として運営費を捻出して、ラグビー部の支援をしている。毎年14億円もの資金で支援する理由は明快だ。

「企業のCSR(社会貢献)活動によるものです。その金額は毎年少しずつ増えていく流れにはありますが、しかし景気が悪ければ真っ先に削られるもの。それもあのドラマの通りです」。

人気スポーツのプロ野球の場合はどうなのだろうか。たとえば巨人軍の運営費の詳細はわからないが、売り上げは年間250億円のラインで推移している。

「その柱は満員となるホームゲームでの入場料収入です。その金額は1試合2億円あまりで、サッカー日本代表戦1試合で集まる入場料収入とほぼ同じです。ホームゲームが年間70試合もあり、入場料収入だけで140億円。さらにここ数年、頭打ちだったTV放映権も今年3月に動画配信サービス大手『DAZN』と年間20億円といわれる契約を結びました」(スポーツ紙巨人担当記者)。毎年、数十億円の補強をすることは、痛くもかゆくもないのだ。

サッカーの場合はどうだろうか。

「J1リーグでは、J2に降格しない成績をあげるために年間30億円近い運営費が必要。J2もJ3リーグに降格しないために、毎年15億円近い運営費は捻出しないと苦しい経営になります」(スポーツ紙サッカー担当記者)。

Jリーグでは巨人軍より先行する形で、動画配信サービス大手「DAZN」と10年間、2100億円という大型契約を結んだ。

「J1リーグで優勝すれば3年間で22億円以上の優勝賞金などが入り、それとは別にリーグから毎年受け取れる配分金はJ1で3.5億、J2でも1.5億になる。J3でさえ3000万円が配分され、一気にリーグが潤いました」(スポーツ紙Jリーグ担当記者)。

バスケット人気をさらに加速させた八村塁

Jリーグの手法にならう形でバスケットも2016年秋からBリーグとして生まれ変わった。トップパートナーとしてソフトバンク株式会社と年間30億円を複数年にわたって支援される大型契約を結んだ。JリーグとBリーグ発足の陣頭指揮をとった川淵三郎・初代Jリーグチェアマンは「Bリーグはソフトバンクの孫正義さんの支援がなかったら、リーグの成功はなかった」と話す。

バスケットは日本代表がW杯と東京五輪出場も果たし、八村塁というスターも誕生。その人気もうなぎのぼりだ。3季目のBリーグで営業収入が10億円を超えたクラブが初年度の2から昨季は6に増えた。6月にB1初の1億円プレーヤー(富樫勇樹)を誕生させた千葉がB1優等生クラブのひとつ。会社として7季連続黒字を記録して昨年度は14億2704万円の売り上げを記録し、B1クラブでトップだ。千葉の公表資料によると、主な売上構成比率はスポンサー企業収入が46.5%、チケット販売が24%、グッズ販売は10.6%で、「選手にかかる人件費や体育館使用料などの運営費は7億円台といわれています」(スポーツ紙Bリーグ担当記者)。

千葉・島田慎二社長は「1億円プレーヤーを出せたことは、選手の活躍に見合った報酬をしっかり払える基礎体力を持てたということです」と胸をはっていた。B1の1試合平均観客動員は3078人で、昨年比106%と目覚ましい数字に見えないが、現場の選手スタッフは1チーム20人ぐらいの規模のため、入場料収入以外の収入を獲得できれば、1億円プレーヤーも出せるのだ。

サッカーやバスケットに続き、ラグビーもプロ化にむけて本腰をいれる。その中心にいるのが7月から日本ラグビー協会副会長に就任した清宮克幸氏だ。前出の稲垣氏も「何かを変えないといけないという中で出てきた方法論のひとつだと思います。清宮氏がプロ化に本気で舵をきるなら、応援するのは当然です」と力を込めた。

2020年1月に開幕するラグビートップリーグ16チームがすべてプロ化し、ホームスタジアムを持ち、運営費を現状より規模を大きくした20億円に設定した場合、どうなるか。稲垣氏とともに考えてみた。

「5億円のスポンサーを集められたとして、残り15億円をホームスタジアムで行う8試合の入場料収入で賄おうとすれば、1試合で2億円稼ぐことが必要。平均5000円のチケットとしても1試合4万人のお客さんを集めないといけない計算です」

プロ化への舵を切った清宮克幸副会長(左)。低迷する組織を必ず変えてきた強烈なリーダーシップが期待されている

これまで企業頼みで運営されてきたトップリーグの平均入場者数は5000~7000人。現状の仕組みのままでは、お客さんの数を増やし、さらにラグビー界全体の発展ものぞめないことからプロ化による改革を打ち出したが、実現には2つの壁があるという。まず第一の壁はリーグがビッグスポンサーなどの支援により大きな資金をもつことだ。

「JリーグとBリーグの成功の陰には運営組織が動かせる資金があった。そのことによって、お金が不足しているところに『出しますよ』と手を差し伸べることができ、これがプロ化への引き金になった。反対にその波にのれなかったバレーボール(Vリーグ)は結果的に今も所属しているチーム頼みになっています」(稲垣氏)

もうひとつの壁は「ラグビーが専用で使えるスタジアム」の確保だ。清宮氏はラグビーW杯で使用する12都市を本拠地にする構想を打ち出したが、現実は簡単にはいかなそうだ。稲垣氏が指摘する。

「ラグビーを優先的に使えるところは今のところ、大阪・花園ラグビー場、埼玉・熊谷ラグビー場、釜石・鵜住居復興スタジアムなど6カ所ほどしかない。Jクラブが持っているスタジアムを使わせてもらうことは簡単ではありません」

優先使用権を持っているJクラブのスタジアムには、契約書の中に「ベストコンディションで渡すこと」という趣旨の文言がある。ラグビーはFWのパワープレーが多く、スクラムやモールなどで芝がめくれるケースが多く、めくれた箇所が回復するまで時間を要することから、Jクラブも簡単には貸せないのだ。

2つの壁を乗り越えるために、まず何が必要なのか。稲垣氏が明かす。

「リーグを運営する人材のプロ化です。現場ばかりではない、チケットやマーケティング、広報PRもプロに徹しないかぎり、ラグビーのプロ化も成功しません。これもドラマで描かれていました」

最後は、ラグビー界の改革のために具体的に動き出した清宮副会長のもと一枚岩の“スクラム”を組めるか。ドラマは終わりを迎えても、日本ラグビー協会の『ノーサイド・ゲーム』はまだ、始まったばかりだ。

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japan20190606
 
#PlayerAgeNat.ClubMarket value
1
Shoya Nakajima
Right Midfield
25JapanFC Porto
2
Ritsu Doan
Right Winger
21JapanPSV Eindhoven
3
Takefusa Kubo
Attacking Midfield
18JapanRCD Mallorca
4
Yoshinori Muto
Centre-Forward
27JapanNewcastle United
5
Takehiro Tomiyasu
Centre-Back
20JapanBologna FC 1909
6
Hiroki Sakai
Right-Back
29JapanOlympique Marseille
7
Maya Yoshida
Centre-Back
31JapanSouthampton FC
8
Yuya Osako
Second Striker
29JapanSV Werder Bremen
9
Takumi Minamino
Right Winger
24JapanRed Bull Salzburg
10
Junya Ito
Right Winger
26JapanKRC Genk
11
Daichi Kamada
Attacking Midfield
23JapanEintracht Frankfurt
12
Shinji Okazaki
Centre-Forward
33JapanSD Huesca
13
Shinji Kagawa
Attacking Midfield
30JapanReal Zaragoza
14
Takashi Inui
Left Winger
31JapanSD Eibar
15
Keisuke Honda
Right Winger
33JapanWithout Club
16
Gen Shoji
Centre-Back
26JapanFC Toulouse
17
Hiroshi Kiyotake
Attacking Midfield
29JapanCerezo Osaka
18
Genki Haraguchi
Left Winger
28JapanHannover 96
19
Yu Kobayashi
Centre-Forward
31JapanKawasaki Frontale
20
Tsukasa Shiotani
Centre-Back
30JapanAl-Ain FC
21
Shogo Taniguchi
Centre-Back
28JapanKawasaki Frontale
22
Ryota Morioka
Attacking Midfield
28JapanRSC Charleroi
23
Yuma Suzuki
Centre-Forward
23JapanSint-Truidense VV
24
Yuto Nagatomo
Left-Back
33JapanGalatasaray SK
25
Shinzo Koroki
Centre-Forward
33JapanUrawa Red Diamonds

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 日本との親善試合(9/5:会場鹿嶋)とヨルダンとの親善試合(9/10:会場アンマン)に向けた代表メンバー
GK
アントニー・シルバ
(Anthony SILVA)
ウラカン
(アルゼンチン)
84.2.27190/88
ロベルト・フニオール・フェルナンデス
(Roberto Junior FERNANDEZ)
ボタフォゴ
(ブラジル)
88.3.29191/81
マリノ・アルサメンディア
(Marino ARZAMENDIA)
スポルティボ・ルケーニョ98.1.19192/88
DF
イバン・ピリス
(Ivan PIRIS)
リベルタ89.3.10173/70
サウール・サルセド
(Saul SALCEDO)
ウラカン
(アルゼンチン)
97.8.29183/81
ロベルト・ロハス
(Roberto ROJAS)
リバープレート
(アルゼンチン)
96.4.30180/69
フニオール・アロンソ
(Junior ALONSO)
ボカ・ジュニアーズ
(アルゼンチン)
93.2.11184/80
グスタボ・ゴメス
(Gustavo GOMEZ)
パルメイラス
(ブラジル)
93.5.6186/85
ファン・エスコバル
(Juan ESCOBAR)
クルス・アスル
(メキシコ)
95.7.11176/75
ブルーノ・バルデス
(Bruno VALDEZ)
クラブ・アメリカ
(メキシコ)
92.10.6182/77
ブラス・リベロス
(Blas RIVEROS)
FCバーゼル
(スイス)
98.2.3178/68
ファビアン・バルブエナ
(Fabian BALBUENA)
ウェスト・ハム・ユナイテッド
(イングランド)
91.8.23190/82
MF
イバン・フランコ
(Iván FRANCO)
リベルタ00.4.16165/64
ロドリゴ・ロハス
(Juan Rodrigo ROJAS)
オリンピア88.4.9179/74
ラモン・マルティネス
(Ramon MARTINEZ)
アトレチコ・ミネイロ
(ブラジル)
96.1.4186/82
リカルド・サンチェス
(Ricardo SANCHEZ)
クラブ・アメリカ
(メキシコ)
96.3.29176/74
アレハンドロ・ロメロ
(Alejandro ROMERO Gamarra "Kaku")
ニューヨーク・レッドブルズ
(アメリカ)
95.1.11171/67
クリスチャン・パレデス
(Cristian PAREDES)
ポートランド・ティンバース
(アメリカ)
98.5.18183/84
ミゲル・アルミロン
(Miguel ALMIRON)
ニューカッスル・ユナイテッド
(イングランド)
94.2.10176/61
FW
アントニオ・”トニー”・サナブリア
(Antonio "Tonny" SANABRIA)
ジェノア
(イタリア)
96.3.4180/75
ブライアン・サムディオ
(Braian SAMUDIO)
チャイクル・リゼスポル
(トルコ)
95.12.23180/79
デルリス・ゴンサレス
(Derlis GONZALEZ)
サントス
(ブラジル)
94.3.20172/63
オスカル・ロメロ
(Oscar ROMERO)
サン・ロレンソ
(アルゼンチン)
92.7.4176/73
アンヘル・ロメロ
(Angel ROMERO)
サン・ロレンソ
(アルゼンチン)
92.7.4177/71









ボリビアで行われたリベルタドーレス杯

       



ボリビアのウユニ塩湖
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主な海外組の日本人選手 
2019-20年シーズン 日本代表、世代別日本代表クラスの選手が53
人になった。



プレミアリーグ
武藤嘉紀(ニューカッスル)
吉田麻也(サウサンプトン)


スコットランド・リーグ
食野亮太郎(ハート・オブ・ミドロシアンFC)


リーガ・エスパニョーラ
安部裕葵(バルセロナB) ◇CL
久保建英(マジョルカ)
乾貴士(エイバル)
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リーガ・エスパニョール 2018-2019順位(20チーム)
1バルセロナ
2アトレチコ
3レアル・マドリード
4バレンシア
5ヘタフェ
6セビージャ
7エスパニョール
8ビルバオ
9ソシエダ
10ペティス
11アラベス
12エイバル
17セルタ


スペイン2部
柴崎岳(デポルティボ)
岡崎慎司(マラガ)
香川真司(サラゴサ
山口瑠伊(エストレマドゥーラB)

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リーガ・エスパニョール 2部 2018-2019順位(22チーム)
1オサスナ 昇格
2グラナダ 昇格
3マラガ
5マジョルカ 昇格
6デポルティボ


ブンデスリーガ

長谷部誠(フランクフルト■EL
鎌田大地(フランクフルト■EL
大迫勇也(ブレーメン)
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ブンデスリーガ2部
原口元気(ハノーファー)
伊藤達哉(ハンブルガーSV)
宮市亮(ザンクト・パウリ)
遠藤航(シュツッガルト)


セリエA
冨安健洋(ボローニャ)

セリエB

サイ・ゴダード(ベネベント)


フランス・リーグアン
酒井宏樹(マルセイユ)
昌子源(トゥールーズ)
川島永嗣(ストラスブール) ■EL

リーグ・アン 2018-2019順位(20チーム)
1パリSG
2リール
3リヨン
4サンテティエンヌ
5マルセイユ
11ストラスブール
16トゥールーズ
17モナコ



ポルトガル・リーグ
中島翔哉(ポルト) ◆EL
前田大然(マリティモ)
権田修一(ポルティモネンセ)
安西幸輝(ポルティモネンセ)
小久保 玲央 ブライアン(ベンフィカB)
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プリメイラ・リーグ 2018-2019順位 (18チーム)
1ベンフィカ
2ポルト
3スポルティングCP
4ブラガ
5ギマランイス
11マリティモ
12ポルティッモネンセ


ロシア・プレミアリーグ
西村拓真(CSKAモスクワ) □EL


オランダ・エールディビジ
菅原由勢(AZ■EL
堂安律(PSV)
板倉滉(フローニンゲン)
中山雄太(ズウォレ)
ファン・ウェルメスケルケン・際(ズウォレ)
中村敬斗(トゥエンテ)

オランダ・エールディビジ2018-2019順位 (18チーム)
1アヤックス
2PSV
3フェイエノールト
4AZアルクマール
5フッテッセ
8フローニンゲン
13ズヴォレ


ベルギー・リーグ
伊東純也(ゲンク◇CL
久保裕也(ゲント■EL
森岡亮太(アンデルレヒト)
鈴木優磨(シントトロイデン)
シュミット・ダニエル(シントトロイデン)
豊川雄太(オイペン)
植田直通(セルクル・ブルージュ)
三好康児(アントワープ)?

ベルギー・リーグ2部
天野純(スポルティング・ロケレン)
小池龍太(スポルティング・ロケレン)


トルコ・スーパーリーグ
長友佑都(ガラタサライ◇CL


オーストリア・ブンデスリーガ
南野拓実(ザルツブルク◇CL
奥川雅也(ザルツブルク◇CL
北川航也(SKラピード・オーストリア

スウェーデンリーグ
高橋壮也(AFCエシルストゥーナ)

スイスリーグ
ハーフナー・ニッキ(トゥーン)■EL

セルビア
浅野拓磨(パルチザン・ベオグラード)


アラビアン・ガルフ・リーグ
塩谷司(アル・アイン


タイリーグ1
ハーフナー・マイク(バンコク・ユナイテッド)
細貝萌(ブルーラム・ユナイテッド)


所属先未定選手

本田圭佑
小林祐希 

木下康介

酒井高徳(ヴィッセル神戸)




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