現地時間8月17日、2019-20シーズンのラ・リーガスマートバンク(スペイン2部)の開幕戦が行なわれ、レアル・サラゴサが本拠地でテネリフェを迎え撃った。


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 今月9日にサラゴサへ電撃入団を果たし、起用法が注目された日本代表MF香川真司は先発出場。4-2-3-1のトップ下でスペイン・デビューを飾った。

 本拠地ラ・ロマレーダでの開幕戦とあって、ホームサポーターたちの熱気に溢れた大声援を受けたサラゴサは、キックオフ直後からアグレッシブなサッカーを見せる。そのなかで本職のトップ下で起用された香川は、開始早々2分に鋭いスルーパスでドゥワメナの決定機をいきなり引き出した。

 しかし、試合は、次第に果敢なフォアチェックからの素早いショートカウンターを繰り出したテネリフェが主導権を握る。サラゴサは、香川にボールを集めようと奔走するも相手のプレスに苦戦を強いられ、思うように敵陣へ仕掛けられない時間が続いた。

 それでも辛抱強く戦ったサラゴサは41分に均衡を破る。GKアルバレスから敵陣左サイドへ一気にボールを展開。これを受けたソロが中央へと折り返し、最後はスアレスがゴール前へと侵入して相手GKとの1対1を難なく決めた。

 鮮やかなカウンターからホームチームが先手を取った前半は1-0で終了した。
 迎えた後半も、序盤は、攻勢に出たテネリフェが主導権を握る。かたやサラゴサは、したたかにカウンターを狙い続けた。チームが守勢に回ったなかで、香川は周囲とのバランスを見ながら、きっちりとプレスバックして守備に奔走。献身的な一面を披露した。

 その後、膠着状態が続いたなかで、サラゴサにビッグチャンスが舞い込む。63分、カウンターからソロのシュートを相手DFがブロックし、ルーズとなったボールをエリア内で拾ったのは香川だったが、トラップが伸びて、相手GKオルトラに弾き出されてしまった。

 惜しくもチャンスを決めきれなかった香川だったが、71分には軽やかなドリブルから相手ゴールを脅かすループシュートを放つなど、創造的なプレーも随所で見せた。

 プレシーズンでの出場もなく、まさにぶっつけ本番で挑んだ開幕戦で、堂々たるプレーを披露した香川は、80分にブランコと交代。ベンチに下がる際には、スタンドのサポーターたちからから万雷の拍手が降り注いだ。

 1点のリードを保つサラゴサは、83分にC・ルイスが退場となって数的不利となったテネリフェの攻撃を危なげなくかわすと、88分にVARの末に得たPKをハビ・ロスが決めて趨勢を定めた。

 終始、攻撃のタクトを振るって、サラゴサの2-0での開幕戦勝利に貢献し、存在感を誇示した香川。果たして、そのパフォーマンスは次節以降、さらにギアが上がっていくのかに注目だ。

 なお、サラゴサは、現地時間8月25日に行なわれる第2節で、敵地に乗り込んでポンフェラディーナと対戦する。